(20150110.sat.今日も一日がんばるぞい)

ハッカーと画家 ---Hackers and Painters---

ハッカーと画家 ---Hackers and Painters---



Paul Graham, May 2003

Copyright 2003 by Paul Graham.





Paul Graham氏のエッセイをまとめた『ハッカーと画家』の
邦訳版が出版されました。

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2003/05/16 翻訳公開







(このエッセイはハーバード大学での特別講義と、
それに先立つノースイースタン大学での講演を基にしている)。




大学院で計算機科学を専攻した後、
私は絵画を学ぶためにアートスクールに入った。
コンピュータに興味を持つような人間が絵を描くことにも
興味を持つと聞いて、驚く人も多い。
どうやら、ハッキングと絵を描くことは全然違うものだと
思われているらしい。ハッキングは冷たく、精密で、几帳面なものであるのに対し、
絵を描くことは、なにか原始的な衝動に駆られた表現だと考えられているようだ。



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ポール・グレアム

ポール・グレアム(Paul Graham1964年 - )は、米国Lispプログラマーでエッセイスト。『ANSI Common Lisp』や『ハッカーと画家』の著者としても知られている。


コーネル大学哲学学士号を取得し、ハーバード大学コンピュータサイエンスの分野の修士号(1988年)と博士号(1990年)を取得した。また、ロードアイランドデザインスクールとフィレンツェの美術学校で絵画を学んだ。


1995年ロバート・モリスと最初のASPであるViawebを創立。Common Lispで書かれたViawebソフトウェアでは、ユーザーがインターネットストアを作成することが出来た。1998年、ViawebはYahoo!の45万5000株(4960万ドル相当)と交換でYahoo!に買収され、同製品はYahoo!Storeとなった。


この頃から彼は自身のウェブサイトであるpaulgraham.comでエッセイを書き始めた。彼の書くエッセイは、Lispと他のプログラミング言語を比較した「普通のやつらの上を行け」から、高校でのオタクの生活を論じた「どうしてオタクはもてないか」まで至る。彼のエッセイは『ハッカーと画家』(ASIN:4274065979)としてまとめられて出版されている。Googleの英語サイトで「essays(エッセイ)」と検索すると、2010年4月7日現在では彼のエッセイのリストが最初に表示される。


現在、彼は新しいLispの方言であるArcに取り組んでいる。このことは彼のエッセイ「百年の言語」などで述べられている。Arcでの取り組みの一部として、彼はメールクライアントを開発しており、その中で優れたスパムフィルタが必要であると判断した。「スパムへの対策」で彼が述べている単純ベイズ分類器を利用したベイジアンフィルタは、現在広く使われているスパムフィルタに大きな影響を与えた。


2005年にハーバードコンピュータ協会で行った講演は、「スタートアップの始め方」として公開された。グレアムはトレバー・ブラックウェルとジェシカ・リビングストン、ロバート・モリスと共に、スタートアップ企業(特に若い人によって開始され、とりわけ技術志向の企業)へのシードファンディングを提供することを目的としたY Combinatorを創立した。Y Combinatorは現在38のスタートアップ企業への投資を行っている。投資先の企業の中で最も良く知られている企業はredditlooptである。


[編集] 外部リンク






ポール・グレアムが語る「ソフトウェア特許は有害か?」

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数週間前、私は4件の特許を得ていたのだと知って驚いた。3件しか申し込んでいなかったのだから、なおさら驚きだ。もちろん特許は私のものじゃない。特許はViaweb社に与えられたもので、YahooがViaweb社を買収したときYahooのものになった。しかしこのニュースによって、私はソフトウェア特許の全般に関する疑問について考えるようになった。

特許は難しい問題だ。資金を提供したほとんどのベンチャー企業に、私は助言する必要があったし、長年の経験にもかかわらず、いまだに正しい助言を与えていると常に確信できるわけではない。

私がかなり確かに思っているのは、ソフトウェア特許に反対する人は、ふつう特許そのものにも反対するということだ。私たちの機械は、ますますソフトウェアに依存するようになっている。かつてレバー・カム・ギヤで実現されていたものが、今ではループやツリー、クロージャが行うようになっている。システム制御の物理的な具体化が特許を取得でき、同じ機能を持ったソフトウェアが取得できないことに特別な理由などない。




ポール・グレアム「変人の力」

ポール・グレアム「変人の力」
2006年6月
(このエッセイはUsenix 2006とRailsconf2006を元にしています)
数年前、私は友達のTrevorとアップル社が起業したガレージを見に行った。そこに立ったとき、彼は子供時代をサスカッチワンで過ごしたものとして、ガレージで働くほどの情熱の深さには驚嘆した、と友人は言った。「めっちゃ寒かったろうな!」
それはカリフォルニア州の隠れた長所の1つだ。温暖な気候ということは、そこに多くの余分な空間があるということだ。寒いところではその余地はつみ取られてしまう。
屋内と屋外にはっきりとした境界が引かれ、組織、親、妻、あるいは少なくとも自分が正式に許可を与えたプロジェクトだけが、正式に屋内の空間を与えられる。すると新しいアイデアを生み出すのに、より多くのエネルギーが必要となってしまう。「ちょっと試してみる」ことができず、正当化する必要が出てくるんだ。
1938年のヒューレット・パッカード、1976年のアップル、1998年のグーグルなど、シリコン・バレーの有名企業の何社かは、ガレージからはじまった。アップルの場合、ガレージの話はちょっとした都市伝説だ。ウォズは、ガレージでやったのはコンピューターをちょっと組み立てただけで、Apple IとIIの実際のデザインはすべて自分のアパートか、ヒューレット・パッカードの自分のキュービクルの中でやったと述べている。[1]
この話はAppleの広報担当にさえ余談に過ぎる話だったようだ。社会的な基準でも、ジョブズとウォズニアックもまた、変人だった。彼らが頭がいいのは明らかだったが、履歴書の上でも見栄えが良かったはずはない。当時の彼らは大学を中退していて、二人の在学期間には約3年の差があり、しかもヒッピーだった。それまでの彼らのビジネス経験は、電話システムにハックを仕掛ける「blue box」の製造だった。これは違法かつ利益も上がらないという珍しい商売だった。




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